Dave Taylor氏の日本での活動について<その5>

【Dave Taylor氏の日本での活動について<その5>】

St Mary International schoolを主たる拠点とし、毎年3月中旬からTokyo Skill Campを開催しているDave Taylor氏。2016年の来日時には、株式会社ERUTLUCと弊社との共催で『アメリカの育成環境の光と闇、ジョン・ウッデン氏から学んだ事』というテーマにて、指導者向けの勉強会も開催され、多くの指導者の方が足を運んだ。

2016年時には、東京都清瀬市を拠点としたクリニックも実施。Dave氏が若い選手に伝えたい事」をテーマとして、基本技術から応用までの技術が伝えられた。

 

◇「NBA選手になった選手は、基本を大切にした練習をしてきた。それだけではなく、NBA選手になってからも、基本を大切にした練習をしているのだ」

 

特に強調されたのは、ファンダメンタルの重要性と勤勉さだ。Dave氏がオフシーズンにワークアウトなどで時間を共に過ごした著名なNBA選手らを引き合いに「基本を重視し、かつ、勤勉に、一つ一つを確実に習得することで良い選手になった。」と語り、続いて「NBA選手になった後も、ファンダメンタルを重視して練習している」と強調することで、参加選手にとっては、より印象に残ったように感じられた。
◇ディフェンスをサボる主力選手の対処。勝利を追うか、成長を追うか?
クリニック後には、見学で訪れた指導者と質疑応答の形で意見交換が実施された。参加者の一人が「チームの主力選手が、ディフェンスをサボるようになってきた。ただ、彼をゲームに出さないと試合には負けてしまうかもしれない。こういう時に、コーチとしては、どう対処すべきか?」という質問に対しては、Dave氏の意見という前提のもと、明確な意見が返ってきた。
「まず、チームの理念やスタイルとして、ディフェンスを重視するチームかどうかを選手とコーチで共有していることが大切。その上で、その選手がディフェンスをサボるのであれば、選手に理由を説明して(試合には出場させず)ベンチに座ってもらうしかない。目の前の試合には負けるかもしれないが、試合に出場する選手は、いつものエースプレイヤーがいない事で、いつもより多くの役割を果たさないといけない。その事で成長できる。ベンチにいる選手にも、きちんと理由を説明し、映像で示し、ディフェンスの重要性を伝える事で、よりよい選手になるチャンスとなる。勝利を追うか、成長を追うかの違いだけ。選手は成長する機会を得る。試合に負けるかもしれない。でも、それが問題なのでしょうか?」
この返答は、トーナメント制の試合が多く日本と、リーグ戦の形式などが多いアメリカなどでは環境の違いはあるのは事実であるが、参加コーチの中にはDave氏の明確な返答に感心した表情を浮かべるコーチも多かった。
参加コーチに話を伺うと、チームが大事にする価値観・理念などをコーチ同士、保護者とコーチで改めて話し合ったチームもあったようだ。競技の楽しさを失わない事と共に、日本バスケットボール協会などでも提唱されている各世代に合わせた指導方針を順守した上で、選手一人ひとりの成長を追い求める事を優先、それに付随する形として勝利を目指すスタイルを再確認したチームもあった。
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St Mary International school/TOKYO SAMURAI AAUで競技に励む浅井選手もDave氏の指導で競技力を伸ばしている選手の一人。Tokyo Skill Campのジュニアキャンプでは日本人選手向けの通訳も担当した。着用ウェア:フルオーダー昇華ゲームウェア、弊社にて制作。